Hideのおすすめ本とエッセイと絵と詩等のブログ

おすすめ本やエッセイ、絵、自作詩などを載せていきたいと思っています。

人物画「内田光子」鉛筆画

あまり、知られているとは言いがたいですが、日本を代表するピアニストです。
特に、モーツァルトの演奏に定評があります。この人のモーツァルトは、とてもよく聴いています。


2015年に描きました。

「ドン・ジョバンニ 音楽的エロスについて」キルケゴール 白水uブックス

デンマークの哲学者キルケゴールの秀抜なモーツァルト論です。「音楽的エロスについて」という副題がついています。特に「ドン・ジョヴァンニ」を酷愛した筆者が、「石が語り始めようとする前に、私は語り始めなければならい。」と音楽について正確に語ることの不可能と、またその必然性とを表した有名な言葉で、モーツァルトの音楽を語り始めます。「どのような男でも、もし、王者の立ち居振る舞いとどんな女性からも愛されるドン・ジョヴァンニのような生涯を半年でも与えてくれるとしたら、自分の残りの人生と取り替えないような男があろうか。」という言葉には抗し難い説得力があります。モーツァルトの音楽に「官能の無意識」を見、高い精神性と濃厚な官能性とが一体となった著者の論考は、正しく第一級の哲学者のものです。


「方法序説」デカルト 中公文庫

近代科学の祖、デカルトの代表作です。デカルトはパスカルと同時代人で面識もありますが、両者はまるで違った人物です。パスカルはカトリックの天才と言っていい人でしたが、デカルトは方法の天才と言っていいでしょう。デカルトは若年にして、哲学上の大発見をし、その後、長い年月をかけて、その発見をするにはどうしたら良かったのかを、自らに問い続けます。デカルトは決して急ぎませんでした。判断する際、明らかな理性によって、少しでも疑わしいと思えるようなことは、決してその判断の中に取り入れぬこと。デカルトの強靱な理性によって、近代科学の礎が見事に据えられました。我々は、始めに大発見をしておいて、その発見をするにはどうしたら良かったかを問う天才を目の当たりにします。デカルトの文章は、模倣も論駁も容易なほど、平易に書かれているように見えて、至る所、背後に深遠な思考を感じさせる名文です。学術書はラテン語で書くことが常識だった当時、母国語のフランス語を用いて、自分の学問の足取りを一幅の絵画のように描いて見せた、感動の書です。不滅の科学者であり、また稀代の哲学者です。