Sekiの本と詩とエッセイのブログ

おすすめ本や自作詩、エッセイなどを載せていきたいと思っています。

「イスラーム生誕」井筒俊彦 <実存的な無道時代>

井筒俊彦は、数十カ国の言語に精通した語学の天才でした。司馬遼太郎が井筒を天才を十人束にしたような人だと言っています。井筒の文章には迫真力があります。


イスラームが成立する以前の「無道時代」と呼ばれた実存的な場から、どのようにイスラームが誕生していったかを精細に物語ってくれます。


無道時代の部族間の争いや酒と女に明け暮れ、どこにも道が見出せない実存的な場と状況は、現代を生きるわれわれ自身の現状にも通じるような思いを抱かせます。現代人によって書かれた名著です。