Sekiの本と詩とエッセイのブログ

おすすめ本や自作詩、エッセイなどを載せていきたいと思っています。

「エセー」モンテーニュ

本の上での友人が欲しいと思う人は、このエセーを読んでみるといいでしょう。モンテーニュというまったく等身大の当たり前な人間が現れて、そのモンテーニュという何者でもない人間と付き合うように本を読んで行くことが出来ます。モンテーニュがこの書物を書くきっかけとなったのは、無二の親友を亡くしたことにあります。その心痛を慰めるために文章を書いて紛らわそうとしたのです。筆はおのずから、亡き親友に語りかけるような調子の文体になりました。そうして、モンテーニュは文章上の友人を得るために、自分を計画的に表すのが最上の方法だと考えました。後代のパスカルからは我慢のならない企てと手厳しい批判をされることになるのですが、モンテーニュには、そのための理由があったのです。浩瀚な書物ですが、常に座右に置いておきたい人生の書と言ってもいいものです。俗文学の手本という手痛い評もありますが、その点、兼好の「徒然草」に似ています。