Hideの本とエッセイと詩のブログ

おすすめ本や自作詩、エッセイなどを載せていきたいと思っています。

「夢判断」フロイト

「夢判断」には巻頭言があります。「天上の神々を動かし得ざれば、冥界を動かさん」フロイトは夢が冥界への入り口であることを知っていました。「リビドー」と名付けられた無意識の欲望の大海は、読む者を圧倒的な力で飲み込みます。読後感は、信じられないくらい何とも言えない異物に心を占領されてしまったような感覚に打たれます。この書物は、およそ愛読というものが不可能なように出来上がっています。フロイトは、学問上の高級な意味での自己表現さえしていないからです。異物は無意識のリビドー-の大海そのものです。そこには、大海を制御する一切の世界観がないのです。およそ、どのような形容も拒絶する現代の古典です。