Hideの本とエッセイと詩のブログ

おすすめ本や自作詩、エッセイなどを載せていきたいと思っています。

「千利休 ー無言の前衛ー」赤瀬川源平 岩波新書

現代の美の達人、赤瀬川源平による卓抜な千利休論です。「茶の本」のような緊張感はありませんが、著者が無意識に求めていたものと、利休がすでに極めていたものとが、著者の心の中ではげしくぶつかり合いこの本が生まれました。著者は、現代でもそのまま通用する利休の芸術性の高さに目を見はります。この時代にすでに現代の最先端の芸術があったことに驚き、それを「無言の前衛」と名付けました。著者の言う通り、日本の芸術は寡黙です。確かな目で見られないとその真の本領が見えてこないものです。この書を得て、利休は現代においてその存在意義を増した感があります。当代きっての美の達人による第一級の利休論です。