Hideの本とエッセイと詩のブログ

おすすめ本や自作詩、エッセイなどを載せていきたいと思っています。

「名画入門」赤瀬川源平 光文社

名画をよく鑑賞したいのだが、何をどう見ていいのかよく分からない。そういう人のために、赤瀬川は懇切な入門書を書きました。それがこの「名画入門」です。著者自身が、まったく自分の目で名画を鑑定しようと、先入観を一切取り払って名画と対峙します。そうすると、名画と言われて来た絵画には、やはり立派な価値があることを再確認できますが、中には、名画と呼ぶにはどうかと思われるような絵もあり、自分の目の確かさを確認します。手に取るようにどの絵のどこが良いのかを、優れた文章で書き表してくれます。「美術館は走って鑑賞せよ。」という一見、パラドクシカルで乱暴とも見える言葉は、美の鑑賞に長年心を砕いた著者の会心の一言です。赤瀬川源平は、また言葉を流行らせるのに巧みな人で、「~力」や「縮み指向」等も彼の発案による言葉です。