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「神々の微笑」芥川龍之介 新潮文庫

芥川は、晩年のある時期を除いては、宗教的な考え方について秀れた見識を有していました。この作品では、布教のために近世日本にやって来た主人公のバテレンを通して、日本人の宗教の有り様を見事にとらえて見せています。短編小説ですから、論理的な説得力を持ったものではありませんが、日本的な宗教の微妙な勘所をたくみな表現力を用いて描いてくれます。日本人のキリスト教受容において、多くの示唆を提示している文章になっています。芥川の数多くの短編の中でも、一推しの小説です。